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江戸の在宅ワーク|武士の副業は明治になってからがおいしかった

江戸の在宅ワーク|武士の副業は明治になってからがおいしかった

そろそろ梅雨も近づいてきて、ネットの検索トレンドも「傘」の話題が多くなってきているようです。わたしも「傘」というキーワードで検索してみたのですが、たまたま面白そうな話題に触れることができました。

江戸時代の働き方改革

 

和傘
引用:Unsplash

働き方改革から副業の話題がよく取りざたされています。そもそも日本では正業を行いながらの副業というものは長きにわたり冷たい目で見られてきました。これはまじめな日本人気質の表れなのでしょう。アメリカなどではダブルジョブは一般的なもので、どちらかの仕事が優先といった考えもないようです。

ところで江戸時代に「副業」があったのをご存知でしょうか?当時の武士への報酬というのは、平均で年収が現在のお金の価値で30万円程度+お米を5俵といったところでした。しかも江戸時代にもインフレというものがあり、物の値段が上がるのですが、武士への報酬というのは上がるわけではないのです。むしろ仕えている武家の台所事情が厳しくなれば、報酬は下げられてしまいます。当時の武士は意外に貧乏だったのですね。

 

副業侍 武士の商い

 

浮世絵 雪の中を歩く女性たち
引用:きものLOVE

お金がないわけなので収入をどこかで得なければいけないのですが、まさかお店に立って、というわけにもいきません。やむなく「内職」という副業をするわけです。

ある時期ブームにまでなっていたらしく、職種は傘貼り、金魚の養殖、朝顔の栽培と様々です。芸達者なものはモノマネや歌などのエンタメにも手を染めていたらしいです。ちなみに勝海舟のお父さんは刀の鑑定・売買で生計を立てていたようでした。

当時のこの副業なのですが、現在の伝統的な地場産業として定着しているものもあるのです。秋田県の桜の樹皮を使った「樺細工」、入谷の「朝顔市」、代々木の鈴虫、下青山の「傘はり」などです。

「アートアクアリウム」がもてはやされるのも、元をたどれば武士のサイドビジネスが始まりだったんですね。

労災事故も起きていたようです

労災事故などもあったようで、ある武士は庭の土を掘りだして販売していたのですが、あまりに深く掘りすぎてしまったある日、土が崩れて生き埋めになってしまったようです。労災保険はなかったんでしょうね‥。

年金詐欺が旗本の間で横行

また旗本の間では年金の不正受給なども後を絶たなかったようなのです。しかし幕府はこれを黙認していたようでした。取り締まってしまうと武家そのものが破綻してしまう、との判断だったようです。

幕府崩壊後の勝ち組

 

明治時代の長崎
引用: The New York Public Library

「武士の商法」という言葉があります。商売の下手な者がことごとく失敗を繰り返すことを指しています。これは幕府が崩壊した明治に、失業した多くの武士が慣れない商いに手を出し、失敗してしまったところからきています。仕方ないですよね。いきなり会社が消えてしまって、今までと全く違うことをしなければ生きてゆけない時代だったのですから。

しかし、そんな中でも副業を行っていた下級武士たちは、安定できていたようです。もっぱら商いなどしたことのない上級武士たちが商売でしくじることが多かったとのことです。

副業侍に教えられたこと

副業というのは、ある意味自分の知識といった財産を具体的な形で増資していくものなのでしょう。そういった財産が「もしも」の時に役立つかもしれません。

下級武士が行っていた副業が明治になり、意外な形で有意義なものとして残った。そしてそれが現代へと受け継がれている。教えられる部分は多いです。

時代は繰り返すと申します。現代の副業も将来立派な産業になるかもしれません(笑)

 

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